総務省が9月下旬に発表した2023年の住宅・土地統計調査(確定値)によると、同年10月1日時点の鹿児島県内の市町村別空き家率は、発表対象の20市町のうち伊佐市が32.0%で最高だった。賃貸用や別荘を除いた使用目的のない空き家率は、南さつま市が26.7%で最も高かった。
県住宅政策室によると、国勢調査の調査区を無作為抽出して調べた結果を基に算出した。発表対象は市と人口1万5000人以上の町村。
空き家率は伊佐市に続き、南さつま市31.3%、垂水市29.9%、さつま町29.0%、阿久根市28.2%の順。最低は鹿児島市で15.3%。続いて西之表市17.1%、奄美市17.8%だった。
使用目的のない空き家では、伊佐市25.0%、南九州市23.7%が続いた。こちらも最低は鹿児島市で7.4%。鹿屋市9.9%、奄美市11.5%となった。
空き家率の上位は、人口が少なく減少傾向にある自治体が目立つ。住宅政策室は、奄美市が他地域と比べ空き家率が低水準なのは「移住者が多い地域」だからとみる。
県全体の平均は20.5%で全国3位。使用目的なしは13.6%で同1位。全国平均はそれぞれ13.8%、5.9%で、いずれも県内で最も低い鹿児島市の方が高くなっている。