官民一体で手がけた「徳之島コーヒー」がついに商品化 伊仙でお披露目イベント、生産増量でブランド化目指す

2024/10/08 09:00
商品を手にする徳之島コーヒー生産者会の泉延吉会長=伊仙町伊仙の特産品直売所「百菜」
商品を手にする徳之島コーヒー生産者会の泉延吉会長=伊仙町伊仙の特産品直売所「百菜」
 徳之島でコーヒーを栽培する「徳之島コーヒー生産者会」は、飲料メーカー・味の素AGF(東京)や伊仙町など官民一体で手がけたコーヒーを初めて商品化した。生産者会の泉延吉会長(76)は「生産量を増やし、ブランドの発展に寄与したい」と意気込んだ。

 同町伊仙の特産品直売所「百菜」であったイベントで9月29日に披露された。ドリップパック型で、徳之島産コーヒーを30%以上ブレンド。百菜と徳之島空港で10月から販売している。1個税込み300円。

 AGFと生産者会、同町、丸紅の4者によるプロジェクトは2017年に始動。台風被害といった課題を解決しながら、国産ブランドの確立を目指してきた。現在は農家32人が約3ヘクタールで約1万本を栽培する。今後は徳之島産100%やAGFによる市販を視野に生産量増を目指す。

 同島でコーヒー栽培の基礎を築いた故吉玉誠一さんの妻、道子さん(70)=同町=は「夫も見届けたかったはず。産業化には時間がかかるが一歩ずつ進んでほしい」と話した。AGFの島本憲仁社長は「生産者の顔が見えるコーヒーは味わいが違う。ぜひ飲んで実感してほしい」と呼びかけた。

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