持続可能な環境目指す自然遺産の島にぴったり! 屋久島高生お薦めの登山携行食は、地元産、食品ロス対策、栄養価考え産学官で連携開発

2024/10/09 21:00
「とれ〜るミックス」をPRする屋久島高校情報ビジネス科の生徒ら=屋久島町小瀬田
「とれ〜るミックス」をPRする屋久島高校情報ビジネス科の生徒ら=屋久島町小瀬田
 屋久島(鹿児島県)で採れた特産果実で、登山(トレイル)中に栄養を取れます-。三つの「と・れ・る」を掛け合わせた登山携行食は、その名も「YAKUSHIMAとれ~るミックス」。廃棄されるパッションフルーツなどの皮を加工し、食品ロス削減にも焦点を当てた産学官連携商品が、屋久島町で販売されている。

 県の2024年度地域振興推進事業(予算120万円)を活用し、屋久島ふれあい食品は加工製造、屋久島高校情報ビジネス科の3年生12人は商品名とパッケージデザインを担当。約半年かけて開発に取り組み、4日に同町で商品発表会があった。

 地元産のパッションフルーツとタンカンの皮、スモモを砂糖で煮詰めた「ピール」にし、ナッツ類とブレンド。1袋125グラムで498キロカロリーと、登山時にしっかりエネルギーが補充できるように仕上げた。ふれあい食品の工場長、岩川功さん(56)は「果実ごとに異なる風味と食感を楽しめる」と太鼓判を押す。

 パッケージには、生徒たちが島に生息するヤクザルなどをモチーフに考案したオリジナルキャラクターをプリントしている。「森だけでなく、生き物にも関心を持ってほしい」と白井麻央さん。古市束茶(たばさ)さんは「外国人観光客が増えており、商品を通じて屋久島の魅力が世界に広まれば」と期待を寄せる。

 同町小瀬田の土産品店「ぷかり堂」で販売中。1袋580円で、売り上げの一部は山岳保全のために寄付される。

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