音楽文化振興や伝統行事の継承、環境保全の功績たたえ、1個人2団体に南日本文化賞贈賞式

2024/11/02 09:00
受賞者の(左から)奄美マングースバスターズの松田維代表、堤剛さん、川内大綱引保存会の橋口知章会長。後列は介添人=1日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島
受賞者の(左から)奄美マングースバスターズの松田維代表、堤剛さん、川内大綱引保存会の橋口知章会長。後列は介添人=1日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島
 第75回南日本文化賞(南日本新聞社主催)の贈賞式は1日、鹿児島市の城山ホテル鹿児島であった。音楽文化振興や伝統行事継承、環境保全に貢献した1個人2団体の功績をたたえた。

 学術教育部門は、日本を代表するチェリストで霧島国際音楽祭音楽監督の堤剛さん(82)=東京都=と、400年余の歴史を持つ綱引の継承に取り組む川内大綱引保存会(薩摩川内市)。社会部門は、特定外来生物マングースの根絶に貢献した奄美マングースバスターズ(奄美市)にそれぞれ贈られた。

 南日本新聞社の佐潟隆一社長は「それぞれの分野で他の手本、モデルケースとなる取り組みを積み重ねてこられた。県民の喜びであり誇り」とあいさつ。津曲貞利選考委員長が選考経過を報告し、県知事賞の贈呈もあった。

 奄美マングースバスターズの代表者、松田維(たもつ)さん(55)は「当初はマングースが捕れ続け、根絶できるか不安だった。沖縄にはまだ生息し再侵入のリスクがゼロとはいえない。監視態勢の構築とモニタリングを続ける」。川内大綱引保存会の橋口知章会長(69)は「多くの協力者全員でいただいた賞。最初の子供大綱引で一番太鼓をたたいた子が、20年後に実行委員長を務めた時は、活動が継承につながったと感激した」と振り返った。

 3日には文化勲章を受章する堤氏は「鹿児島は私にとってセカンドホーム(第2の故郷)。地元の方のサポートがあったからこそ続けてこられた。音楽祭とともに成長させていただいた」と喜びを語った。

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