発生時間帯に合わせ現場付近で検問する徳之島署員ら=21日、伊仙町佐弁
20日夕方、鹿児島県伊仙町佐弁の女性保育士(55)が自宅で死亡しているのが見つかった事件で、県警は22日、女性の死因は「出血性ショック」と明らかにした。司法解剖の結果や現場の状況などから殺人事件と断定し、徳之島署に捜査本部を設置した。専従の捜査員約30人を含む50人態勢で捜査している。
捜査本部によると、22日の司法解剖の結果、遺体の上半身には、鋭利なものでつけられたとみられる複数の傷があった。同日から現場検証を始め、女性宅の鑑識作業などを行った。周辺では捜査員らが凶器の捜索に当たったが、発見には至っていない。
捜査本部長の中野誠刑事部長は「住民の方々の不安解消のためにも一日も早く摘発する」とコメントを出した。
女性の親族男性(77)は「発生以降、詳しい状況は私たちにも分からない。まさか殺人とは思わなかった。早く犯人が捕まってほしい」と願った。
県警と消防によると、20日午後6時すぎ、被害者の関係者から「帰宅すると妻が倒れており冷たくなっている。出血して切り傷がみられる」と119番があった。駆けつけた隊員がその場で死亡を確認し、110番した。消防は「首から出血があった」としている。