街頭で政策を訴え投票を呼びかける(左から)桂田美智子候補と下鶴隆央候補
任期満了に伴う鹿児島市長選と市議補選(欠員1)の投票は24日午前7時〜午後8時、市内155カ所(うち旧5町地域などは午後7時まで)である。午後9時半から鴨池ドームで開票され、市長選は同日中、市議補選は25日未明までに当落が判明する見込み。
投票日を翌日に控えた23日、新人の桂田美智子(71)、現職の下鶴隆央(44)の両候補は、市民の多く集まる天文館などで演説した。「あったか市政へ転換する」「選ばれるまちをつくる」。それぞれ市政の課題と未来を語り、買い物客らへ投票を呼びかけた。
桂田氏は谷山や中央地域を巡った。天文館では献血ルーム前など4カ所でマイクを握り、「これまでの冷たい市政から、あったか市政に大きく転換を図る。みなさんの力で女性市長を誕生させて」と声を強めた。
「300億円かけるサッカースタジアム建設と市長の政治資金パーティー開催が(現市政の)大きな問題だ」と主張を展開。アーケード内を練り歩いて通行人と握手を交わし、支持拡大を図った。「政策への関心の高まりを実感している。棄権せずに投票してほしい」と語った。
下鶴氏は地元谷山で選挙戦最終日をスタートさせ、天文館やJR鹿児島中央駅前で演説した。天文館ではいづろ交差点前に立ち、「市の未来を決める大切な選挙。前へ進めるため一票を託して」と呼びかけた。
待機児童ゼロ達成など1期目の実績をアピール。人口減少時代を乗り越えるため「これからの4年間が大切。子どもたちに豊かなふるさとを引き継ぎ、全ての世代から選ばれるまちを実現する」と続投への支持を訴えた。鹿児島中央駅前での演説には宮路拓馬衆院議員が応援に駆けつけた。
市議補選は元職2、新人3の計5人が立候補している。党派は立憲民主が1人で、ほかは無所属。
◇5日間の期日前投票者、前回下回る
任期満了に伴う鹿児島市長選と市議補選(欠員1)の期日前投票が18〜22日の5日間で3万674人となった。前回2020年の同時期と比べて3548人少なく、選挙人名簿登録者数に占める割合は6.23%で、前回より0.63ポイント下がった。期日前投票は23日夜締め切られた。
新人4人で争った前回20年市長選は投票率が38.16%で4万9156人が期日前投票を利用した。今回と同じ構図の現職、新人の一騎打ちとなった16年は、投票率は過去最低の25.00%にとどまり、利用は2万9777人だった。