防衛省は29日、自衛隊の活動基盤や災害対処能力の強化に向け、2024年度補正予算案に総額8268億円を計上したと発表した。米軍空母艦載機陸上離着陸訓練(FCLP)移転を伴う西之表市馬毛島の自衛隊基地整備に歳出ベースで1377億円を充てる。
同省によると、馬毛島の自衛隊基地関係は、滑走路や隊舎、係留施設の整備で年度内に契約相手へ追加で支払う必要がある経費。労務費や資機材の高騰で、当初予算で見込んだ559億円を上回った。調査段階の15年度から23年度までに、事業費として約3487億円を支出している。
基地本体は23年1月着工。防衛省は今年9月、施設全体の完成時期が当初計画より約3年延びて30年3月末になると発表した。契約ベースでは24年度当初までに計8821億円を積み上げており、工期の延長でさらに膨らむ可能性がある。