規制線が張られた事件現場周辺=11月23日、伊仙町佐弁
鹿児島県伊仙町佐弁の保育士女性(55)が自宅で死亡しているのが見つかった殺人事件は、4日で発生から2週間がたった。県警は徳之島署に捜査本部を設置し、延べ約680人の捜査員を投入しているが、大きな動きは見られない。現場周辺でチラシを配るなどして、広く情報提供を求めている。
県警によると、凶器の発見や容疑者の特定には至っておらず、現場検証や聞き込みが続く。事件後、付近での検問や島内3町の防災無線で、ドライブレコーダー映像などの情報提供を呼びかけている。4日までに複数件が寄せられたが、解決につながる有力な情報は得られていない。
女性は11月20日午後6時ごろ、自宅で血を流して死亡しているのが見つかった。県警によると上半身に複数の傷があった。消防は「首から出血があった」と説明している。県警は発見から2日後、司法解剖で死因が「出血性ショック」と判明したことなどから殺人事件と断定した。
捜査本部長の中野誠刑事部長は「1日も早く解決できるよう全力で捜査する。ささいなことでも構わないので情報提供をお願いしたい」とコメントを出した。徳之島署=0997(83)0110。