2022年10月、全国社会人サッカー選手権で大崎町を訪れた南葛SCの稲本潤一=同町役場
サッカー元日本代表で、関東リーグ1部の南葛SCに所属する稲本潤一(45)が4日、東京都内で記者会見し、今季限りでの現役引退を発表した。
「黄金世代」と呼ばれる1979年生まれのMFは、両親が鹿児島県栗野町(現湧水町)出身。2002年ワールドカップ(W杯)日韓大会の1次リーグでベルギーとロシアから得点し、日本初のベスト16入りに貢献した。この活躍に対し、町は初となる町民栄誉賞を贈った。
日韓大会では町の健康増進施設にパブリックビューイングが設けられた。ベルギー戦は約80人が観戦し、見事ゴールを決め、歓喜に包まれた。当時、町助役だった久留須修さん(72)は「これまでに見たことがないほど町中が盛り上がった。栗野の名を広めてくれた」と感謝する。
45歳までプレーを続け、新たに指導者の道を歩む稲本に「長く活躍し、誇らしい。後進を育て、日本のサッカーを発展させてほしい」とエールを送った。