妙見石原荘の大浴場に向かう緑豊かな渡り廊下=霧島市隼人町嘉例川
温泉ファンの著名人らが投票で選ぶ「温泉宿アワード2025」で、鹿児島県霧島市隼人町嘉例川の旅館「妙見石原荘」がグランプリに選ばれた。雑誌「婦人画報」の主催で、全国の温泉好き120人が夕食、朝食、泉質、美肌、絶景の5部門で採点。石原荘は「温泉宿に求めたい要素が最上の形で体現された」と総合で最高得点を獲得した。
11月末発売の1月号に掲載された。誌面ではタレントの友近さんが旅館を訪問し、天降川沿いの建物や景色、水や空気を加えない源泉のままの泉質、地元食材を生かした料理を紹介。漫画「テルマエ・ロマエ」などの著者ヤマザキマリさん、「温泉学者」として知られる松田忠徳さんらが推薦者に名を連ねた。
木立に囲まれた石蔵造りの妙見石原荘は1960年創業。石原大佑社長(42)は新型コロナウイルス下の2021年に跡を継ぎ、改装に力を入れてきた。「鹿児島のよいものを全国や世界に紹介するきっかけになれたらうれしい」と話した。