箱わなで捕獲されたイノシシ(鹿児島市提供)
鹿児島市街地で近年、イノシシが頻繁に出没しており、箱わなによる捕獲頭数は2023年度、1673頭に達した。過去10年で最も多く、同年以降、住民がかまれるなどの被害が4件発生。市は警戒を呼びかけている。
市生産流通課によると、現在、山に近い住宅地など市内45カ所に箱わなが設置されている。捕獲頭数は21年度1344頭、22年度1530頭と増加傾向。捕獲されたイノシシはほとんどが埋設処分される。
目撃情報も21年度54件、22年度119件、23年度175件と増えている。24年度は11月末までに167件の通報があった。人的被害は23年11月以降に発生。原良や明和で、小学生を含む住民がかまれたり、後ろから激突されたりしてけがを負った。
同課の新留直哉課長は「遭遇したら静かに距離を取り、安全を確保してほしい。刺激を与えると襲われかねないので、スマートフォンなどで写真を撮るのは絶対にやめて」と話した。