発生から1カ月となる事件現場=19日午後1時15分ごろ、伊仙町佐弁(画像は一部加工しています)
鹿児島県伊仙町佐弁の住宅で、住人の女性保育士が殺害された事件は、20日で発生から1カ月となった。県警は徳之島署に捜査本部(本部長・中野誠刑事部長)を設置し、これまで延べ約1500人の捜査員を投入。現場付近の聞き込みや検問を続けているが、容疑者の特定には至っていない。
県警などによると、亡くなった女性(55)は11月20日午後6時すぎに自宅で見つかった。関係者が「帰宅すると妻が倒れており冷たくなっている。出血して切り傷がみられる」と119番した。上半身に鋭利な物でできたとみられる複数の傷があり、消防は「首から出血があった」と説明している。
22日の司法解剖の結果、死因は出血性ショックと判明。「解剖結果や遺体の状態などを総合的に判断した」として、県警は同日、徳之島署に捜査本部を設置した。室内の状況や死亡推定時刻、女性の傷の状態などについて、捜査本部は「捜査に支障がある」として明らかにしていない。凶器も見つかっていない。
同署の久保和隆次長は「容疑者の早期摘発へ、捜査を粛々と続ける」としている。捜査本部は引き続き情報提供を求めている。