高騰する化学肥料の救世主に…下水汚泥を使った「マグマソイル」国の新規格に登録 鹿児島市水道局が販売

2025/01/09 18:03
 化学肥料の高騰を受け、下水汚泥を活用するために国が新たに設けた規格に鹿児島市水道局の肥料が登録され、「マグマソイル」として販売を始めた。既存の汚泥肥料「サツマソイル」と作り方は同じだが、より厳しい品質管理を受けることで、他の肥料と交ぜて新しい肥料を生産できるようになる。

 新規格は「菌体リン酸肥料」。ウクライナ侵攻に伴う肥料高騰を受け、国内資源の利用を拡大するため、2023年10月に創設された。年4回以上の成分分析が求められ、汚泥肥料に比べて品質が安定するという。

 水道局水再生課によると、マグマソイルは、窒素2%、リン酸2.5%の成分を保証している。名前には、微生物の働きで汚泥をマグマのようにふつふつと発酵させ、植物が大きく育つようにとの意味を込めた。

 サツマソイルでは認められていない他肥料との混合販売が可能になり、用途が広がる。堀切一志課長は「肥料メーカーなど取引業者の拡大が期待できる。安定した販売につながれば」と話した。

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