私は世襲しない。自民・森山裕幹事長(79)が語った日本のかじ取り。三反園氏入党の理由、落選・保岡氏の処遇は?

2025/01/13 11:47
森山裕氏
森山裕氏
 自民党幹事長として少数与党の難しいかじ取りを担う森山裕氏(79)=衆院鹿児島4区、8期目。無所属で当選した三反園訓氏(66)=衆院鹿児島2区=の自民入党、落選した保岡宏武氏(51)の処遇はどうするのか。夏に控える参院選や地元鹿児島で進む馬毛島基地整備など、2025年の抱負や課題を聞いた。


 -党幹事長として少数与党の難しいかじ取りを担っている。

 「与野党の違いはあっても、日本にとって一番大事なことは何かを考えれば落ち着くところに落ち着く。間違いのない党運営に励む」

 -所得税が生じる「年収の壁」引き上げにどう取り組む。

 「生存権との関係で物価が上がれば対応していくのは当たり前のこと。いつかは(国民民主党が主張する)178万円になると思うが急には無理だ。財源を含め協議を続ける」

 -夏には参院選が控える。

 「何としても勝利する。衆院議員が自分の選挙だと思って頑張らないと候補一人では大変だ。地元議員や友好団体も総力で戦う必要がある」

 -衆参同日選の可能性は。

 「衆院は常在戦場だが、国民に信を問うことがないと総理が解散を決断することはないと思う。最初から同日選が決まっていて、そこに向かって走るというのはあり得ない」

 -三反園訓衆院議員(鹿児島2区)の入党に反対する声もある。

 「公認候補と選挙を戦っているので反対があるのはもっともだ。一人でも党の所属議員を増やすのが大義で、理解いただかないといけない」

 -2区支部長だった保岡宏武氏の処遇については。

 「次の衆院選に本人も望みを持っている。願いがかなえられる方向で考える。後援会活動を見て、確実に当選する人が2区の公認候補になる。比例候補も必要なので総合的に判断する。支部長については党の制度も勘案し今週中に結論を出したい」

 -26日告示の西之表市長選は7人が立候補を表明している。

 「党の西之表支部は誰も推薦しない意向で、県連もそれを尊重する」

 -馬毛島基地整備は工期が3年延びた。工事に人が流れ地元産業が人手不足になるなど影響が出ている。

 「安全保障上、一日も早く完成させることが求められる一方、無理をして事故があってもいけない。工事関係者が増えるのはデメリットだけではない。工期延長で漁業ができない面はあっても、漁業者を工事関係で雇用し、協力をいただいている。人手不足は全国共通の問題だ」

 -今年の重点テーマは。

 「食料安全保障。農業県の鹿児島が果たすべき役割を念頭に進める」

 -4月で80歳。後継の考えは。

 「私は世襲はしない。心ある人がそのうち出てくるだろうが、現場を見る意欲がある間は頑張る。長い靴べらの便利さが年を重ねるほど分かるように、政治には若い人の頑張りも、人生経験のある人の考えも大事だ」

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