「先生、2月から遅刻するかも」…運転士不足でおれんじ鉄道減便、高校生の通学に影響必至

2025/01/15 15:00
2月から運休する肥薩おれんじ鉄道の下り列車から降りる乗客=14日午前6時10分ごろ、薩摩川内市の川内駅
2月から運休する肥薩おれんじ鉄道の下り列車から降りる乗客=14日午前6時10分ごろ、薩摩川内市の川内駅
 肥薩おれんじ鉄道(熊本県八代市)が発表した運転士不足による2月1日からの一部列車の運休は、対象が早朝のため主に高校生の通学に影響が出そうだ。利用者らは「遅刻するかも」と心配する。出水地区の6高校は今後、意見や要望をまとめ同社に伝える方針。

 発表後の最初の平日となった14日早朝、運休対象の下り始発列車が川内駅に到着した。JR鹿児島線に乗り換えた阿久根市の松原豊和さんは、鹿児島市の鹿児島商業高1年。阿久根駅から鹿児島中央駅を経て路線バスに乗り、約2時間かけて通学する。次の列車ではぎりぎりで遅刻する可能性がある。「少し困っている。先生に事情を伝えたい」と話した。

 出水市の出水商業高では、22人が米ノ津駅午前7時35分着の上りで通う。阿久根駅から乗る1年の花田玲於さんは「運休すると50分近く早い列車に乗るしかない。お弁当を作ってくれる母が大変」と気遣った。

 同校はイベントなどを通じて利用促進を図っており、鉄道に愛着がある生徒が多い。それだけに徳丸浩文教頭は「生徒が利用しづらくなるのは残念」。減便に一定の理解は示しつつ、後続を10分早めることを同社に要望した。

 同市の野田女子高では、野田郷駅8時1分着の下りを38人が利用する。35分前の列車もあるが、混雑しているという。同社に対する要望には、保護者の毎日の送迎は難しいとして「現状維持」を挙げる。

 一方、薩摩川内市のれいめい高や阿久根市の鶴翔高は「生徒への大きな影響はなさそう」としている。

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