奄美市の地域おこし協力隊に就いた清水飛鳥さん(左)=同市役所
鹿児島県奄美市は増加傾向にある空き家問題の解消に向け、地域おこし協力隊3人を採用した。実態を調査して所有者の相談に応じるほか、移住希望者の急増で高まる住宅需要への対応を目指す。任期は3年。
隊員は空き家情報を集め、撤去を促したり、島外の視点を生かした活用策を提案したりする。東京の農作物販売会社代表で、ホームページ作成などに携わった清水飛鳥さん(39)=前橋市出身=が住用を担当。奄美市役所で14日委嘱式があり、「培った経験をもとに先人のチャレンジに続きたい」と意気込みを語った。安田壮平市長は「楽しみながら地域に溶け込んで」とエールを送った。
笠利は村上孝輔さん(41)=東京都、名瀬は鈴木厚誌さん(61)=横浜市=が2月に着任する。
奄美市の2019年度調査によると、空き家は名瀬639、住用91、笠利289と3地区で計1019棟。6割は活用を見込めるが、家財が残っていたり、所有者が島外にいたりして流通に乗っていない。残りの400棟近くに倒壊の恐れがあり、危険な状態という。