完成4年…渡れない橋 右岸に買収難航の民有地、市が強制収用手続きへ いちき串木野

2025/01/30 11:27
市道とつながる左岸側。ガードレールで封鎖されている=いちき串木野市東塩田町
市道とつながる左岸側。ガードレールで封鎖されている=いちき串木野市東塩田町
 鹿児島県いちき串木野市が五反田川に新設した橋が完成後4年以上も開通していない問題で、県収用委員会は29日、市が提出した、たもとの民有地への強制収用裁決申請を受理した。今後、市と地権者の意見陳述を経て、補償額を決めるなどの強制収用手続きに入る。

 土地収用法に基づき、市が14日、裁決の申請をしていた。石や木など民有地の物件を移転させる明け渡し裁決も同時に申し立て、受理された。

 市は中心市街地と山手の地域を結ぶ市道改築工事の一環で橋を造り、2020年10月に完成。しかし、右岸側の民有地の地権者と買収交渉が難航し、道路とつなげられていない。災害避難道の役割もあり、地元住民からは早期開通を求める声が上がっていた。

 市は24年7月、強制収用の前提となる「事業認定」を県から受け、土地への立ち入り調査などを実施した。

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