鹿児島市交通局の貸し切りバス事業で使われている車両=同市新栄町
鹿児島市議会は29日、4常任委員会を開き、閉会中審査をした。産業観光企業委で交通局は、廃止案が本会議で否決された貸し切りバス事業を、一時的に規模縮小した上で継続する方針を明らかにした。
同局は運転手が不足する中、基幹である路線バスに注力しようと、3月末での貸し切り事業廃止に関連する議案を2024年12月の市議会定例会に提案。市議会は「貸し切りバスは収益性が見込め、運転手確保策の効果を見極めてからでも遅くはない」などとして否決していた。
同局によると、貸し切りバス業務の3割程度は、運転手や車両が足りない民間事業者への応援。25年6月までは依頼を断り、利用者からの直接申し込み分のみ対応する。申請が多く、安全運行に支障がある場合は受け付けを締め切ることもある。
運転手不足の現状を踏まえて組まれる7月のダイヤ改正以降は、応援を再開して通常運行とする。