「チョイソコかごしま」実証実験の速報値を確認する委員ら=30日、鹿児島市役所
公共交通不便地での移動手段確保を考える鹿児島市の検討会が30日、市役所であった。予約制乗り合い送迎「チョイソコかごしま」実証実験の速報値を報告。約3カ月間で379人が利用し、1日当たりの利用者数は4.9人だった。
「チョイソコ-」は予約に応じてAI(人工知能)が時間や経路を計算。利用者はワゴン車に相乗りし、停留所間を行き来できる仕組み。実証実験は谷山地域で2024年10月1日~12月30日、有料で実施された。
1日当たりの利用者数は、無料だった前回(23年11月20日~24年1月末)の7.8人から約37%減少した。一方で会員登録者アンケートでは、9割が「満足」「やや満足」と回答した。検討会の井上佳朗会長=鹿児島大学名誉教授=は「定時・定路線でない交通手段のニーズは一定ある。データを分析しつつ、地域の声を反映した方策を探りたい」と話した。