〈証言 語り継ぐ戦争〉港で母は泣いていた。40歳の夫と15歳の息子を奪った「第六垂水丸」。定員の2倍以上を乗せ出港直後に転覆したのだ

■鶴川智治さん(86)日置市伊集院町猪鹿倉

 1944(昭和19)年2月6日、垂水と鹿児島を結んでいた定期旅客船「第六垂水丸」が、出航直後に垂水沖で転覆した。540人ほどが亡くなり、その中には父の弘=当時40歳=と兄の達哉=同15歳、伯父ら5人が含まれていた。

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