阿久根市役所
鹿児島県阿久根市は27日、匿名の女性から現金1000万円の寄付があったと発表した。女性は応対した職員に「阿久根市のために役立ててください」と告げ、1000万円が入った紙箱を手渡し、名乗らずに立ち去ったという。
阿久根市によると、女性は26日午前9時ごろ、市役所1階の市民環境課窓口を一人で訪れた。職員が受け取った紙箱を上司に渡す間にいなくなり、後を追ったが見失ったという。
ピンクの包装紙にくるまれた紙箱のふたには、「故郷阿久根に役に立てたら幸いです 老いて故郷を懐かしく思う者より」と黒のペンで記されていた。中には1万円札が100枚ずつ輪ゴムで束ねられ、10束入っていた。
市は多額の寄付に謝意を示したいと公表に踏み切った。今後の議会で寄付に関する予算を計上する方針。西平良将市長は「女性の善意に感謝している。未来を担う子どものために活用できれば」と話した。