駅弁「桜島灰干し弁当」(樹楽)

鹿児島中央駅の1番人気弁当

2021/6/22 10:00
JR鹿児島中央駅の売店で、販売を開始した2014年以降、売り上げ1位を記録し続ける大人気の弁当がある。料理家・梛木春幸さんが手がける「桜島灰干し弁当」。地産地消をテーマに、県産の魚や豚、鶏、野菜を使ったおかずがぎっしり詰まっている。

駅弁「桜島灰干し弁当」<small>(樹楽)</small>

2014年以降、JR鹿児島中央駅売店で売り上げ1位を続ける「桜島灰干し弁当」


メインは、桜島の火山灰に食材を挟む「灰干し」加工を施したブリ。火山灰に挟むことで臭みが取れ、焼いた後、冷めてもおいしく食べられるとあって、駅弁のおかずにぴったりだ。

駅弁「桜島灰干し弁当」<small>(樹楽)</small>

桜島の灰に挟んで魚の臭みを取る。うま味もぎゅっと凝縮


長年、京都の日本料理店などで腕をふるい、鹿児島に帰郷後は、地元食材を使用した町おこし事業に取り組んできた。灰干しへの歩みは、ある漁師の言葉から始まった。

「難儀しても銭にならん仕事を、息子に継がせられん」。鹿児島はおいしい魚がたくさん捕れる。しかし、名が知られていない魚は安値でしか売れず、箱や氷代を考えて半分は捨てるというのだ。「第1次産業の後継者不足の原因はここにある」と考えた梛木さん。「ならば高値で、安定的に魚を買うための事業をおこそう」と、探し当てたのが灰干し製法だった。

駅弁「桜島灰干し弁当」<small>(樹楽)</small>

桜島灰干し弁当


試行錯誤を重ね、販売にこぎ着けた桜島灰干し弁当は、一躍人気の商品に。今では、姶良市の子どもたちに学校給食で味わってもらうなど、食育にも力を注ぐ。

「人間は食べるものでできている。健康で長生きするようにと受け継いできた食文化を、これからも伝えたい」

販売場所:鹿児島市中央町1-1 さつまち鹿児島中央駅ぐるめ横丁2F 鹿児島銘品蔵

営/8:00~19:00
休/なし
製造元:樹楽(0995-73-3812)
※鹿児島空港、山形屋のほか、樹楽オンラインショップでも購入できる。

※情報は記事公開日現在のものです。

※料金など、店舗にてご確認ください。



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