鹿児島大学郡元キャンパスにほど近い住宅街にたたずむ喫茶店。落ち着いた雰囲気の店内には、店主の出水和親さん（７０）が丁寧に焙煎（ばいせん）した豆の香りが漂う。大学教員から主婦まで、幅広いコーヒー愛好家が集まる憩いの場だ。


　出水さんは大学在学中に喫茶店に魅せられ、卒業後は数々の喫茶店で腕を磨いた。現在は店を切り盛りする傍ら、週３回ほど焙煎する。おいしく入れるコツは「米の炊き方と同じで、焦らずじっくり蒸らすこと」。


　雑味の少ないコーヒーは、つい次の一杯が欲しくなる。一番人気は４種類の豆をブレンドしたスタンダード（５８０円）。濃厚な味わいを楽しめるデミタスのマンデリン（８８０円）も愛好家にはたまらない。