
田之湯温泉の男性湯
日置市東市来の湯どころ、湯田地区の一角にある銭湯。昭和時代にタイムスリップしたようなレトロなたたずまいが目を引く。今では珍しくなった男女の入り口の間に鎮座する番台を見に、県外から訪れる客もいるという。
元々あった同名の銭湯を、秋嶺健代表の父・英二さんが1962年に購入。泉源を新たに発掘し、300メートルほど離れた場所から引いている。アルカリ性単純硫黄泉の掛け流しで、源泉は58度あり湯船は熱めの43度。

田之湯温泉の男性湯
1日の利用は約150人。シャワーやサウナはないが、決まった時間に会う客同士の会話が弾む。45年ほど前に、常連だった十四代沈壽官さんが英二さんらと「日本朝風呂党」を結成。男性脱衣所に掲げてある立党宣言が当時の活気をしのばせる。

男性脱衣所に掲げられている「日本朝風呂党立党宣言」
[南日本新聞 入浴タイムズ]