
あつ湯としても知られる町営共同湯=薩摩川内市湯田町
温泉街にある施設の中で、共同湯は脱衣所と一体になった浴場や木造の廊下など、ひときわレトロな雰囲気が漂う。開設の経緯は定かでないが、現在の施設は昭和30年代に建てられたとされる。
約4年前には新型コロナ禍などの影響で営業継続の危機に直面。何とか守ろうと、地元有志らでつくる「せんだい高城温泉よか湯協議会」が運営するようになった。
西郷隆盛が好んで浴槽の隅っこに入ったとの逸話も残る湯。同会の井龍修会長(75)は「ほかの人も入れるようにと、体の大きな西郷さんなりの気遣いだったのでは」と話した。

昭和にタイムスリップしたかのような町並みが残る川内高城温泉=薩摩川内市湯田町