方言に関する意見の中には、かつて学校現場であった「標準語教育」についての思い出も多かった。
鹿児島市の会社顧問男性(74)は「小学生だった昭和30年代、標準語の授業があった。テープレコーダーでのヒアリングや、花と鼻のアクセントの違いなどの勉強をした」と振り返る。「方言は悪い言葉とされ、使うと漢字100字の宿題だった」という。
「小学生の頃、方言を使ったら(首から)札をぶら下げられ、標準語をしゃべるように強要された」と記憶をたどるのは、姶良市の教員男性(66)。霧島市のパート女性(63)も「学生時代、方言を使わないよう指導された。帰りの会でも反省として『○○さんが方言を使っていました』と報告があった」。
南九州市の主婦(52)は「昔は標準語で話しましょうと学校の週間目標などにあった」と振り返り、「年をとってくると鹿児島弁の方が落ち着く」とした。