読者からの投稿に応える報道で連携する南日本、西日本、熊本日日、宮崎日日新聞の九州4紙は、防災をテーマに合同アンケートを実施した。
アンケートでは避難生活での不安についても聞いた。鹿児島県民からは、障害や病気で避難をためらうといった悩みや、トイレや風呂などの衛生面、プライバシー、ペットなどに関する要望が多く寄せられた。
車いすを使っている鹿児島市の女性(26)は「薬をたくさん服用していて避難中になくなったらと不安になる。そしゃく、嚥下(えんげ)困難もあり、食事に時間がかかる」と打ち明けた。南さつま市の主婦(73)は「体が不自由。みんなに迷惑がかかりそう」と懸念する。
鹿屋市の女性(57)は「知的障害の息子がいるので、避難生活はできないと思っている」、鹿児島市の男性(72)も「自閉症の息子がいるのでどうしようもない」。
避難所では集団での生活となる。いちき串木野市のパート女性(61)は「知らない人たちとプライバシーのない中で生活することやトイレが心配」とする。薩摩川内市の主婦(38)は「食料、トイレ(生理用品など)、薬、衛生面(手洗いや感染対策)、乳幼児への食事が不安」とした。
鹿児島市のパート女性(72)は「ペットの同伴ができないこと」を課題に挙げ、薩摩川内市の主婦(60)も「ペットがいるから(避難は)無理かな」と答えた。
「原発の事故なら、避難できる場所があるか分からない。避難の車で渋滞が起きパニックになるのではないか」「避難所が遠い」「避難所が狭い」「避難所が足りない」との声もあった。