日置市立飯牟礼小学校|校区内のシンボル「二つの岡」が登場

2025/09/30 05:00
1883年に創立した飯牟礼小学校=日置市伊集院
1883年に創立した飯牟礼小学校=日置市伊集院
 日置市のJR伊集院駅から南に4キロ離れた高台にある。天気が良ければ桜島を望み、茶畑に囲まれた自然豊かな環境だ。お茶は校区自慢の特産品。地域の協力を得て児童は茶摘みや昔ながらの製茶を授業で体験する。

 作詞は浜田盛秀氏、作曲は渉秀豊氏。他校の校歌でもコンビを組んだ。校区内にはシンボルである矢筈岳(302メートル)と諸正岳(301メートル)が連なる。校歌の冒頭には「二つの岡」が盛り込まれ、子どもたちに仲良くするよう促す。田んぼの「穂波」や約70年前に枯れるまで住民に愛された「一本松(為朝松)」も歌詞にしっかりと刻まれている。

 「源為朝ゆかりのマツの跡地があり、月に一度はみんなで山に登った当時の光景がすぐ浮かぶ。校歌は古里そのもの」と同校OBの奥善一教育長(70)。

 1950年度に最多の347人いた児童は一時60人を下回った。定住促進策もあって県都などから若い家族が転入し微増傾向にある。OBの並松安文さん(73)は「学校がなくなれば地域は廃れる。いつまでも残していかなければ」と力を込めた。

■メモ 1883(明治16)年、飯牟礼簡易小学校として創立。1946(昭和21)年に現在の名称となった。平成から令和にかけて児童数は60人を割ったが、転入者がじわじわと増えて本年度は85人。来年度はさらに増える見込み。校訓は「やさしく」「考える」「がんばる」。

●日置市立飯牟礼小学校校歌

作詞・浜田盛秀
作曲・渉秀豊 


二つの岡がよい子らに
仲よくあれと呼びかける
そうだ 明るい教室で
希望を胸に学ぶのだ


広い穂波が強い子に
汗でみのれと呼びかける
そうだ 楽しい校庭で
みんな元気にはねるのだ


一本松が伸びる子に
嵐にかてと呼びかける
そうだ しっかり手を組んで
平和な国を築くのだ

校歌の風景

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