南日本新聞の「黒ヂョカ」は、1951(昭和26)年2月17日付に初登場しました。読者の身の回りで起きたユーモア話を、登場人物の似顔絵をつけて紹介する名物企画です。ウェブでもお楽しみください。

歩く姿は…

2025年9月19日
歩く姿は…
 ○…南大隅町根占川北の松澤健一さん(74)は家庭菜園が趣味。庭ではさまざまな植物を育てており、花を眺めることを楽しみにしている。ある日、細長いラッパのような形をした白ユリが、多くの花を咲かせていた。びっくり仰天して、知人に電話した。

 ○…8年ほど前から育てているが、こんなことは初めてだ。例年は松澤さんの背丈より小さく、数輪のかわいらしい花をつける程度だった。しかし今年は、2メートル近い大物に成長。すらりと伸びた茎に咲く、りんとした姿-。妻・多美子さん(70)と重ねずにはいられなかった。

 ○…「歩く姿はユリの花」を体現するような花々に、健一さんは「自分が数えたら落ちてしまいそう」と尻込み。知人に数えてもらうと、30個ほどを確認できた。「きれいな花が咲いて良かったね」と、夫妻はユリに負けない会話の花を咲かせた。
(南大隅支局)

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