3姉妹「美しい海岸守る」 家族で朝の漂着ごみ拾い5年目 微小プラの瓶詰め 教材用に考案 鹿児島・知名

2021/09/07 21:00
ウジジ浜のごみを拾う竿さん一家=知名町芦清良
ウジジ浜のごみを拾う竿さん一家=知名町芦清良
 美しい海岸や海の生物を守りたい-。鹿児島県の沖永良部島・知名町下平川の美容室経営、竿(さお)智之さん(43)と小中学生の3姉妹が、近くの「ウジジ浜」(芦清良)で朝の清掃活動を続けて5年目になる。海を漂う間に壊れてできる、5ミリ以下の微小なマイクロプラスチックを瓶詰めした教材も作った。一家は「多くの人にごみ問題に関心を持ってほしい」と口をそろえる。

 知名中学校1年の長女りりさん、下平川小5年の次女はなさん、同3年の三女めいさん。浜辺の名前にちなみ「うじじきれい団」と称してほぼ毎日、約15分間ごみを拾う。

 りりさんが小学3年の時に取り組んだ夏休みの自由研究がきっかけ。拾ったごみを分類し記録した。その後、家族ぐるみで活動するようになり、智之さんが車で送迎。最近は末っ子の長男喜一之介ちゃん(3)も手伝う。

 ごみはペットボトルや漁具などプラスチック製品が多い。3姉妹は、ウミガメやクジラが飲み込む被害や微小プラの影響など環境問題への関心を深めた。

 「実物を見たことのない人が多い」と環境学習教材用に微小プラ7グラムを瓶詰めした商品(3500円)も2年前に考案。オンラインショップ「しまやどり」を通じて販売する。3姉妹は「きれいな海を取り戻すために活動を続ける。みんなでごみを拾ってほしい」と訴える。

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