九州高校野球 大島、再試合制し歓喜 スタンド「センバツ あと1勝」

2021/11/08 12:25
大島高校の応援に多くの人が詰めかけた三塁側スタンド=7日、鹿児島市の平和リース球場
大島高校の応援に多くの人が詰めかけた三塁側スタンド=7日、鹿児島市の平和リース球場
 第149回九州地区高校野球大会第2日は7日、鹿児島市の平和リース、鴨池市民の両球場で1回戦5試合があった。降雨による引き分け再試合となった大島は、大分舞鶴に3-2で競り勝ち、ベスト8進出を果たした。8日は休養日。第3日は9日、両球場で準々決勝4試合があり、大島は平和リース球場で興南(沖縄)と対戦する。

 九州地区高校野球大会2日目の7日、大島高校(奄美市)が平和リース球場(鹿児島市)での引き分け再試合を制して8強入りを決めると、三塁側スタンドは歓喜に沸いた。「すっとごれー(頑張れ)」。保護者や在校生のほか、鹿児島県本土在住の奄美出身者ら多くの観客が詰め掛け、チヂンや指笛による島ならではの応援で選手を後押しした。

 野球部の保護者会は総勢50人以上でスタンド入り。新型コロナウイルス下、大声を伴う声援に代わる応援方法を入念に準備してきた。2014年選抜大会の21世紀枠での初出場に合わせて収録し“縁起物”とされる「応援曲」や、「指笛」の音源を流し、スタンドを盛り上げた。

 1回裏に2点を先制したものの、直後に2点を返されて同点に。その後互いに譲らず、7回裏に待望の勝ち越し点が入ると、観客はチヂンを打ち鳴らし、飛び上がって大喜び。終盤にはナイター照明がともり気温も下がる中、熱気は冷めなかった。

 4番・捕手の西田心太朗さんの父で、保護者会長の西田哲さん(50)は「集中力を切らさずよくやってくれた。島出身者をはじめ多くの人に応援していただいた」と感謝した。

 野球部の3年生14人も駆け付けた。泉航輔さんは「自分たちが届かなかった甲子園の切符を必ず手に入れてくれるはず。持ち味の粘り強さを発揮して」とエールを送った。

 来春の選抜大会出場に大きく近づく4強入りを賭け、9日に興南高(沖縄県)と対戦する。吹奏楽部員として14年の大会を経験した薩摩川内市の舞田(旧姓・栄)まことさん(25)は「島口があふれ、高校生に戻った気分で楽しかった。甲子園まであと一歩。あの時の感動を再び味わいたい」と期待を込めた。

(結果詳細は南日本新聞でご覧になれます)

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