好リリーフをみせた大島2番手の武田=平和リース
来春の選抜高校野球への出場を懸けた第149回九州地区高校野球大会の準決勝が11日、鹿児島市であり、大島が有田工(佐賀)を11-7で破って決勝へ進出、選抜大会出場をほぼ確実とした。秋の九州大会で県勢が決勝へ進んだのは、2011年の神村学園以来。公立校では1977(昭和52)年の鹿児島商以来、44年ぶり。12日の決勝で九州国際大付(福岡)と対戦する。
大島は準決勝で一時5点差をつけられたが、徐々に追い上げ、6回に5点を奪って逆転した。
2回途中からマウンドに上がった武田主将が、8回を1失点の好救援。降りしきる雨でぬかるんだグラウンドをものともせず、粘り強い投球で打線の反撃を呼び込んだ。
日本高野連が定める1週間500球の球数制限の影響で、県大会から1人で投げ抜いてきたエース大野が、この日は登板を回避。先発・前山の後を引き継いだ武田は、外角の直球主体に変化球を織り交ぜる投球で、相手打線に的を絞らせなかった。武田は「大野が投げない中で勝てたのは自信になった」。センターから見ていた大野は「頼もしかった。安心して守れた」と笑顔を見せた。
中学では投手だったが、高校入学後は地区大会を除き、公式戦初登板。九州大会の大舞台でチームの窮地を救う好投を見せた。武田は「次もマウンドに上がったら全力でやりたい」と決勝を見据えた。