9回裏大島1死一、二塁、美島が左越えに本塁打を放つ=平和リース
土壇場で、つなぐ打線が本領を発揮した。9回裏、大島は3点本塁打を含む5安打を集め、打者11人の猛攻で5得点。最後も2死満塁の好機をつくり、相手の「背番号1」を引きずり出す驚異的な粘りを見せた。
絶望的な11点差をつけられても、追い上げる姿勢は失わなかった。最終回は代打攻勢をかける。1死から上原が死球で塁に出ると、粟飯原が安打で続き、前の回の守備から入った美島の3点本塁打を呼び込んだ。さらに関も四球で出塁。この回2度目の打席に立った青木も安打を放った。この回代打で出た選手がすべて出塁し、ベンチのムードを盛り上げた。
控え組の奮闘に主軸も応える。武田主将が犠飛を放ってこの回4点目、4番西田の適時打で5点目を奪った。
粟飯原は「後ろに好打者が控えていたので、単打狙いでコンパクトにつなごうと考えた」。それまで無安打だった西田も「走者を返すことだけを意識した」と意地を見せた。
目標だったベスト4を超えて決勝へ進み、センバツ切符をほぼ手中にした選手たち。敗れたものの、決勝でも大きなインパクトを残した。塗木哲哉監督は「これからはさらに打力とチーム力を上げていきたい」。冬を越え、さらに進化した姿で全国に挑む。