原発攻撃は「狂気」 ウクライナの青と黄色をまとい日本から訴えるロシア人 「平和を取り戻す」

2022/03/05 08:21
ウクライナの国旗カラーである黄色のストールと青のシャツを身にまとい平和を祈る大迫ヤーナさん=3日、鹿児島市
ウクライナの国旗カラーである黄色のストールと青のシャツを身にまとい平和を祈る大迫ヤーナさん=3日、鹿児島市
 ロシア軍のウクライナ攻撃は病院や学校などに及び、4日は原発が標的になった。鹿児島市に住むロシア出身の大迫ヤーナさん(40)は「想像できないくらいショック。とても正気な判断ではない」と憂慮した。

 極東アムール州出身の大迫さんは、英語通訳のアルバイトで鹿児島県出身の夫と出会い、2005年に結婚のため来日。20年3月から鹿児島市に暮らす。

 民間人が犠牲になっている事態に「ロシア人も心が痛い。傷付いている」と肩を落とす。原発施設への砲撃には「狂気じみている」と怒りをあらわにした。

 ロシア国内で「戦争反対」を主張すれば職を失うなど報復のリスクがあるという。「思っていても怖くて口にできない。勇気ある人が反戦デモに参加している」。ロシアの人権団体によると、侵攻後6千人以上が拘束された。

 「北大西洋条約機構(NATO)拡大の脅威など気持ちは分かるが、侵攻は冷酷。政府はどんなに困難でも対話を続けなければならなかった」と強調した。

 2日、ヒマワリ畑の背後に望む青空に包まれた開聞岳(指宿市)の写真をインスタグラムに投稿。「♯bringbackpeace(平和を取り戻す)」と付けた。ロシア政府から投稿を削除されたり、罰金を科されたりすることを恐れ、「戦争反対」とはしなかった。平和への願いをウクライナ国旗の青と黄色で訴えている。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >