旅の途中で訪れたキーウ、リビウの惨状にショックを受けた。「ウクライナのためにできることは?」 鹿児島の26歳女性が作った「情熱」という名のチョコに込める思い

2022/04/17 15:55
野田侑里さん
野田侑里さん
 【かお】ウクライナ支援のチョコを作る野田侑里(のだ・ゆり)さん

 鹿児島市を拠点にオーガニックチョコレートを作り、オンライン販売している。屋号はフランス語で宝石の原石を意味する「ピアフィンヌ」。20カ国以上を旅した経験を基に、各国のハーブやリキュールの風味を宝石に見立て、オーガニックの野菜や果物などと組み合わせる。「甘くなく、お酒や海産物とも合う味わい」と紹介する。

 2月に営業をスタート。間もなく、ロシア軍のウクライナ侵攻が始まった。被害に遭った首都キーウ(キエフ)や西部リビウは旅の途中で訪れた思い出の地。歴史ある建物が立ち並び、人々が音楽やバレエを観賞して生活を楽しんでいた。

 惨状を伝える連日の報道に、寝込むほどショックを受けた。戦火を逃れようと多くの人が各国に避難する中、自分にできる支援はないか。大好きなウクライナの魅力を感じてもらえるチョコレートを作って、利益を鹿児島への避難者に寄付することにした。

 現地の蜂蜜やウオッカで風味を付け、根菜のビーツを加工したピンク色の粉末をまぶした。共存をイメージして鹿児島産のニンジンも加えた。商品名はウクライナで情熱を意味するプリストレスチュ。「ウクライナの人が国を思う情熱を表現した。一日も早く平和が戻ってほしい」と願う。

 包装にビニールを使わないなど環境への配慮を心掛ける。チョコ作りを通して、食材が豊かな鹿児島の魅力を改めて感じている。鹿児島市出身の26歳。

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