ウクライナで撮影、戦争の悲劇描いた「ひまわり」 全国で再上映広がる チケット代の一部 人道支援に

2022/04/21 13:34
ウクライナ支援寄付上映中の「ひまわり」ポスターと黒岩美智子支配人=鹿児島市呉服町のガーデンズシネマ
ウクライナ支援寄付上映中の「ひまわり」ポスターと黒岩美智子支配人=鹿児島市呉服町のガーデンズシネマ
 ロシアによるウクライナ侵攻が続く中、戦争が引き起こした悲劇を描き、ウクライナで撮影された映画「ひまわり」の再上映が全国に広がっている。チケット代の一部が人道支援で寄付される企画。鹿児島市のガーデンズシネマは9日の初日から連日満席で、22日までの予定を4月末まで延長した。奄美市でも29日から上映する。

 第2次世界大戦下のイタリア。若き男女が恋に落ち結婚するが、夫はソ連戦線へ送られ行方不明に。終戦後も帰らない夫を捜しに妻はソ連へ渡るが、広大なヒマワリ畑の果てに新たな家庭を持ち幸せに暮らす夫の姿を見る。

 ハイライトとなるヒマワリ畑のシーンはウクライナで撮影され、地元の人が「この下にはイタリア兵とロシア人捕虜が埋まっています」と説明する場面がある。

 2月のロシア軍侵攻を受け、配給会社アンプラグド(東京)が1970年公開作品の再上映を企画。全国100カ所以上に広がっている。

 ガーデンズシネマ支配人の黒岩美智子さん(63)は、印象的だったひまわりの地で悲劇が繰り返される現状に「何とかならないのか」と急きょスケジュールを決めた。「戦争は二度とあってはならないと伝える映画。ウクライナの戦争が止まる方向になるように願って、上映を続けていきたい」と大型連休以降の上映も検討している。

 奄美市のシネマパニックは、4月29日~5月15日の土日祝に予定する。

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