雄川の滝有料化の実証実験で、観光客の対応をするスタッフ=南大隅町根占川北
南大隅町と環境省は3~5日、同町根占の観光名所「雄川の滝」で、入園料を取る実証実験をした。期間中は1100人以上が訪れ、アンケートに協力。実験結果をまとめ、2024年3月をめどに、有料化を含めた方針を決める。
町は、災害復旧や施設の維持管理などで毎年1000万円ほど支出している。持続可能な利用と保全のため、利用者に一部負担してもらうことも含め調査した。設定した入園料は、中学生以上300円、小学生150円、幼児は無料。午前8時半~午後5時に係員が現金で徴収した。
環境省の委託を受けた調査会社、一成九州支店(福岡県)の杉万裕一さん(37)は「話を聞いた観光客の大半が賛成意見だった。実際に歩いて、整備に費用がかかることを理解してもらえたと思う」と語った。恋人と訪れた薩摩川内市の会社員、牛島秀斗さん(25)は「道はきれいで、滝は迫力があり、300円は払っていいと思った」と話した。
今後、住民や観光関係者らでつくる検討委員会で年度内に協議して方針を決める。