家庭ごみ27分別の町がSDGsハウスを作った リサイクルやリユース、省エネをとことん追求 鹿児島・大崎

2024/01/08 21:24
家庭ごみの分別体験ができるキッチン=21日、大崎町菱田
家庭ごみの分別体験ができるキッチン=21日、大崎町菱田
 鹿児島県の大崎町SDGs推進協議会が整備してきたごみ分別とリサイクルを学べる体験型宿泊施設「サーキュラーヴィレッジ ホステル グルリ」が昨年12月、同町菱田にプレオープンした。老朽化した教職員住宅が環境負荷を減らす工夫を凝らした施設に再生。協議会は「大崎から未来の生活を考える場になれば」としている。

 グルリは、25年続く町の27品目の分別の取り組みを体験できる施設を目指し整備。建物内部の解体には住民も参加した。総事業費約3200万円。

 延べ床面積約100平方メートルの2棟をリビング棟と寝室棟(2部屋)に改修し、渡り廊下を新設。分別体験キッチン、廃棄木材を使った家具が特徴。断熱材や窓のトリプルガラスで高い断熱・気密性を保ち、6畳用エアコン1台で約30畳の寝室棟をカバーできる。

 このほか、リユース太陽光パネルや木質バイオマスボイラーを導入。建物解体で出た木材を燃料にするまきストーブもある。

 竣工(しゅんこう)式・内覧会には約40人が出席。遠矢将プロジェクトマネジャー(31)は「1年中快適で過ごしやすいよう工夫した。今後求められるエネルギー消費が少ない住宅など、未来の生活や資源循環を考えるきっかけにしてほしい」と話した。

 4月開業予定。1泊2万4000円から。1月9~12日午前11時~午後5時、オープンハウスを開く。

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