飛び交う姿が見られるベッコウトンボ=薩摩川内市の藺牟田池
薩摩川内市祁答院の藺牟田池で、国内希少野生動植物種のベッコウトンボが飛び交っている。ここ数年で最も多かった昨年並みの個体数が確認されており、5月いっぱいは見られそう。
体や羽根にベッコウのような模様や色が見られるのが特徴。環境省の絶滅危惧ⅠA類に分類され、保護の対象となっている。池西側のビオトープ周辺などで姿が見られる。
4月28日には「ベッコウトンボを保護する会」の会員が同省の許可の下、羽数調査や、人工増殖のために採卵した。同会によると、今シーズンの初観察は3月中旬で、多い日は1日に561匹が確認された。
会員の前田広則さん(51)=伊佐市=は「捕獲は禁止されているため、見て楽しんでほしい」と話した。