伝統の男子校は共学を機にアリーナ開催へ リスク高い炎天下の運動会…やっぱり涼しい方がいい 午前中だけ2日分散派も 鹿児島県内

2024/09/14 11:52
テントに入り、日陰で体育祭の開会式に参加する生徒たち=12日、鹿児島市の天保山中学校(同校提供)
テントに入り、日陰で体育祭の開会式に参加する生徒たち=12日、鹿児島市の天保山中学校(同校提供)
 厳しい残暑が続く中、鹿児島県内の公立学校が運動会・体育祭シーズンを迎えた。小中高300校以上が9月中に開催予定で、日程を遅らせたり、屋内で開催したりするなど、熱中症対策に知恵を絞る。

 鹿児島市の天保山中で12日、体育祭の1日目が始まった。残りの種目は15日に実施する。同校は2022年から、平日と休日の2日に分ける。比較的涼しい午前中で終わらせるためだ。

 開・閉会式も生徒たちはテントに入ったまま。応援団長の3年生は「一日中だと疲れがたまる。間が空くと体を休められる」と歓迎する。

 甲東中(同市)は、当初9月の日程を1カ月遅らせる。PTAや近隣小学校と6月に協議し、暑さが和らぐ10月に変更した。石岡秀久校長は「生徒の安全確保のために判断した」と振り返る。男女共学化後、初の体育祭となる鹿児島商業高(同市)は18日、西原商会アリーナでの開催。年永昭人教務部主任(51)は「空調が効く屋内は、生徒だけでなく観覧する保護者も暑さを避けられる」と語る。

 県教育委員会は8月末、熱中症対策の徹底を市町村教委や県立学校に通知。体育祭の種目や実施時期の変更を勧めている。保健体育課の徳田清信課長は「環境や地域の特性に合わせ、新たな形を模索してほしい」と呼びかけた。

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