〈資料写真〉6月5日、滑走路を外れて草地に入り、動けない小型機=与論町立長の与論空港(協力員提供)
鹿児島県与論町の与論空港で6月、小型プロペラ機が滑走路を逸脱した事故で、運輸安全委員会は26日、調査報告書を公表した。着陸滑走中、速度が十分に減速しないうちに進行方向を修正したことが原因と推定した。
報告書によると、小型機には資格取得のため単独飛行の訓練中だった練習生の男性1人が搭乗し、沖永良部空港から与論空港に向かった。着陸が滑走路の左側になったため、進行方向を修正しようとして右に急旋回し、さらに急な左旋回と左ブレーキがかかったと推定。減速が不十分なまま向きを変え、ブレーキにも足先がかかって作動したと、機首が左を向いたまま滑走路を外れた原因を分析した。
事故は6月5日午前10時58分ごろ発生した。小型機が滑走路を外れて草地に進入し、フェンスの支柱に左翼を衝突させて停止した。操縦の練習生にけがはなかった。