独創的な感覚から生まれた作品が並ぶ会場=27日、鹿児島市立美術館
鹿児島市立美術館開館70周年を記念した「草間彌生 版画の世界-反復と増殖-」展(同館、南日本新聞社など主催)が27日、同館で始まった。世界的前衛芸術家・草間彌生さんの出身地にある、長野県松本市美術館で2022年に開催された特別展の展示作品から約160点を紹介。絶え間なく続く水玉や網目など草間さんならでは世界に来場者は熱心に見入っていた。11月10日まで。
会場には黒のペンで描かれた「愛はとこしえ」シリーズや、近年の浮世絵の技法を用いた富士山の連作が並ぶ。花やドレス、カボチャなどのモチーフを色とりどりに捉えた作品も多く、草間さんの版画芸術の魅力と軌跡を紹介している。
開場式に出席した松本市美術館の小川稔館長は「初期作から作家として充実した現在に至るまでの仕事を一堂に見ることができる」と見どころを語った。友人と訪れた鶴丸高校2年の喜映月(き・はづき)さんは「美術部に所属している。デッサン力や考え方をこれからの制作に役立てたい」と話した。
30日、10月7、15、21、28日は休館。一般1200円、高大生800円、小中生600円。