軽い食感を狙った「秀南チキンシュー」
宮崎県小林市の小林秀峰高校農業科食品専攻3年生、黒木聖斗(せと)さんと川野楓馬(ふうま)さんが8月下旬、「第13回ご当地!絶品うまいもん甲子園」九州エリア大会(佐賀市)に出品した「秀南チキンシュー」が、同校初の最優秀賞に輝いた。宮崎県名物のチキン南蛮をシュー生地で挟んだ総菜で、軽い食感を実現。2人は11月3日、10校で競われる決勝大会(東京都)へ向け、「さらに味を洗練させ、全国一を目指す」と意気込む。
2人は9月27日、宮原義久市長に最優秀賞を報告し、「秀南チキンシュー」を振る舞った。開発の中心となった黒木さんは「片手で持てるスイーツのような総菜を作ろうと考えた」と狙いを語り、胃に重いチキン南蛮の食感を抑えるために、シュー生地の採用や、隠し味に大葉を入れたと説明した。
決勝大会では、審査直前に電子レンジで加熱することを考えており、「生地のサクサク感が損なわれないよう工夫を重ねたい」と課題を見据えた。
食品専攻3年生14人は本年度、手分けして複数の食品関係コンテストに挑戦。黒木さんのサポート役を務める川野さんが7月下旬、高原町であった「タチバナ特産品コンテスト」で次点の優秀賞に輝くなど、連続して好成績を収めている。
指導する野嶽智文教諭(51)は「チャレンジ精神豊かな生徒がそろい、互いに切磋琢磨(せっさたくま)するいい雰囲気が生まれている」と語った。