〈資料写真〉H3ロケット=種子島宇宙センター
宇宙航空研究開発機構(JAXA)は22日、種子島宇宙センター(鹿児島県南種子町)からの新型基幹ロケット「H3」4号機の打ち上げを予定していた26日から30日に延期すると発表した。点検作業中に第2段エンジンの燃焼室冷却バルブ(CCV)の異常動作が確認され、関連部品の交換や点検に時間を要するため。
バルブは、燃焼室の冷却に使用する液体水素の量を調節する装置。7日の点検で異常が確認され、JAXAは「原因はほぼ特定した」としている。1号機は第2段エンジンに着火できずに打ち上げに失敗したが、その時の原因は電気系統で、今回とは別だという。
打ち上げ予定時間は午後3時46分〜5時半。予備期間は11月30日まで。4号機は防衛省のXバンド防衛通信衛星「きらめき3号」を搭載する。
4号機の延期は今回で2回目。当初は10月20日だったが、H2Aロケット49号機の打ち上げが当初の予定より遅れたため、射場やロケット整備のため26日に変更していた。