ライドシェア車両に貼るステッカーを持つ下小薗充社長=20日、伊佐市大口里の下小薗タクシー
タクシー事業者の管理下で一般人が有料で客を送迎する「日本版ライドシェア」について、鹿児島県伊佐市の下小薗タクシーが23日から運用を始めることが20日、分かった。タクシー運転手不足を補いつつ、地域の足を確保する狙い。運用開始は県内では初めて。
登録するドライバーは、40代会社員男性1人のほか、同社の下小薗充社長(67)と50代と60代の事務女性2人。4人とも10月末から安全研修を受けていた。遊休車両1台と同社所有の乗用車1台の計2台を使う。
ライドシェアを運行する時間帯は、月~土曜が午前6時半~午前0時(運用車両2台)。日曜は午前8~11時台、午後8時~午前0時(ともに1台)。予約は電話とネットで受け付け、支払いは現金やPayPay(ペイペイ)、auPAYで対応する。
下小薗社長は「電話や現金払いなどお年寄りでも利用しやすいシステムにした。収入増を図りたい市民に登録してもらい、スキマ時間に運転してもらえれば。市民の足を守っていきたい」と話した。
県内のライドシェアを巡っては、鹿屋市の2社と鹿児島市の3社に加え、今月7日付で西川グループ(鹿児島市)の2社に九州運輸局から参入許可が下りている。