鹿児島県警で現職警察官の性犯罪が相次ぐ事態を巡り、岩瀬聡本部長は3日、職員への教育や研修について「不十分だったと認めざるを得ない」と言及した。「最終的には一人一人の意識を高める以外に方法はない」とした上で「組織として正面から問題に取り組む決意だ」と強調した。同日の県議会本会議で、宇都恵子議員(県民連合、鹿児島市・鹿児島郡区)の代表質問に答えた。
岩瀬本部長は11月5日に就任し、県議会で初めて答弁した。県警改革に対し「外の意見が重要だ」との認識を踏まえ「有識者だけでなく、県民からの相談や苦情を組織改善に生かすことは当然にやらなければならない。(意見を聞く属性を)限定するつもりは全くない」と述べた。
再発防止対策の見直しや更新について問われると「寄せられた意見などを踏まえ、変えるべきものや新たに取り組むべき施策があれば、柔軟に取り入れる」と応じた。
県警職員の性犯罪について、これまでに「組織の問題だ」と指摘していた塩田康一知事も見解を尋ねられ、「高い倫理観や職務への責任感を養えるよう、組織を挙げて取り組んでもらう必要がある」と答弁した。