〽いつか君と行った映画がまた来る…昭和の薫り漂う「なつかシネマ」無料上映10周年、高齢者の外出の機会づくりに一役 いちき串木野市

2025/01/17 15:30
レトロな看板で来場を呼び掛ける鮫島功さん(左)ら=いちき串木野市元町の中央交流センター
レトロな看板で来場を呼び掛ける鮫島功さん(左)ら=いちき串木野市元町の中央交流センター
 鹿児島県いちき串木野市で昔の映画が無料で楽しめるイベント「なつかシネマ」が今年、開始から10周年を迎える。これまでに11回開催。毎回設置されるレトロな看板も見どころで、昭和の懐かしさを求めてファンが集まっている。

 地域を盛り上げ、高齢者に外出の機会をつくろうと、地元有志でつくる「チーム浜風」と中央地区まちづくり協議会が2015年5月に始めた。コロナ禍を除いて年1、2回ペースで、「伊豆の踊子」(1963年)など1950~60年代の作品を中心に上映してきた。

 映画にちなんだ講演やパネル展示を同時に実施するなど、より楽しめる工夫もした。これまでに観賞した計約900人の多くは高齢者だという。

 12回目が18日に開かれる。作品は木下恵介監督、高峰秀子主演の「カルメン故郷に帰る」(51年)。日本初の長編カラー映画で、「総天然色映画」と売り出して話題を呼んだ。

 入り口に毎回飾られる看板も訪れた人に好評だ。7回目以降、旧串木野市にあった映画館で看板職人だった男性が描いてきたが、今回は市地域おこし協力隊の後藤香音さん(25)が初めて担当した。

 同協議会の鮫島功会長(78)は「来場者の喜ぶ顔が続けていく励み。若い頃を思い出して元気になってほしい」と話した。18日は午後1時半から、同市元町の中央交流センター。先着約120人。鮫島さん=0996(33)1090。

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