鹿児島実高で相撲部員(左)を指導する照ノ富士=2023年6月(同校相撲部提供)
横綱照ノ富士が引退を表明した17日、ゆかりのある鹿児島の関係者は「相撲界を盛り上げてくれた」と引退を惜しんだ。
照ノ富士は2023年6月、視察で鹿児島実高相撲部を訪れた。菅間勇介監督は「相撲の裾野をどう広げるかを考えている様子だった。優しくて気さくな横綱だった」。その後、九州場所で稽古場を訪ね指導を受けた2年の菅間伝心主将は「自分の相撲を見つけ、それを磨くことが大事と声をかけられた」と感謝する。
「序二段まで落ちながらはい上がった根性は大したもの。よく頑張った」とねぎらうのは、鹿児島伊勢ケ浜部屋後援会などで支援した片平忠治さん。大関昇進時には昇り竜がデザインされた化粧まわしを贈った。
「土俵内外で豪快な気持ちのいい人だった」と懐かしみ、「一人横綱として満身創痍(そうい)で最後までよく頑張った」とたたえた。