うそ電話、投資、ロマンス…詐欺急増背景に刑法犯3年連続増、過去10年で2番目の多さ 県警「極めて危機的で憂慮すべき状況」 2024年県内概況

2025/01/25 07:00
鹿児島県警の定例会見=24日午後1時50分、鹿児島市の県警本部
鹿児島県警の定例会見=24日午後1時50分、鹿児島市の県警本部
 鹿児島県警は24日の定例会見で、2024年中の県内の犯罪概況(暫定値)を公表した。刑法犯認知件数は前年比645件増の7366件で、3年連続で増えた。うそ電話詐欺とSNS型投資・ロマンス詐欺が急増したことが背景にあり、過去10年で2番目の多さとなった。摘発率は38.6%。

 刑法犯の内訳は、窃盗犯4511件(261件増)、知能犯848件(334件増)、粗暴犯613件(47件増)、風俗犯210件(59件増)、凶悪犯93件(12件増)、その他1091件(68件減)。殺人や不同意性交など重要犯罪は195件(20件増)だった。

 うそ電話詐欺は109件増の237件で、被害額は6億5200万円。24年3月から独立して集計を始めたSNS型投資・ロマンス詐欺は193件で、被害額は14億2700万円。実行役の匿名性が高く所在も広範囲に及ぶため、両詐欺の摘発は15人にとどまる。

 詐欺事犯と被害件数の急増を受け、中野誠刑事部長は「極めて危機的で、憂慮すべき状況。摘発と抑止を両輪とする総合的な対策を進める」と話した。

 このほか、暴力団事犯は脅迫や詐欺容疑で50人(8人増)、薬物事犯は78人(22人増)を摘発。薬物事犯では20代以下が68.8%を占めた。

鹿児島のニュース(最新15件) >

日間ランキング >