〈遺族のコメント全文〉すりおろしリンゴ食べた女児が急変、40日後に死亡…当時の園長、保育士を不起訴処分 姶良の認可保育所

2025/02/08 05:47
〈資料写真〉女児が通っていた認可保育所・興教寺保育園=姶良市西餅田
〈資料写真〉女児が通っていた認可保育所・興教寺保育園=姶良市西餅田
 鹿児島県姶良市の認可保育所「興教寺保育園」で2023年4月、すりおろした生のリンゴを食べた6カ月の女児が急変し、約40日後に死亡した事故で、鹿児島地検は7日、業務上過失致死容疑で書類送検された、当時の男性園長と女児に食事を与えた保育士を不起訴処分にした。理由について「回答を差し控える」として明らかにしていない。

 事故を巡っては、23年4月18日午後、女児にすりおろしたリンゴを食べさせた後、あおむけに寝かせたところ急変、意識不明の重体となり、5月28日に亡くなった。遺族の代理人によると、死因は誤嚥(ごえん)し窒息状態になったことが原因とみられる多臓器不全だった。

 市は24年3月下旬、有識者らでつくる検証委員会の報告書を公表。離乳食の与え方に関し、リンゴは加熱して提供するといった国の事故防止指針に沿っていなかったとして、誤嚥・窒息防止の「危機管理が不十分」などと指摘している。



 女児の遺族は7日、代理人を通してコメントを発表した。全文は次の通り。

 処分結果については、特にコメントすることはありません。

 私たちにとって、処分が出るまでの時間は、とても長いものでした。

 今も娘を失った悲しみや苦しみは消えるものではありませんが、私たちにとって処分結果が出たことは、一つの区切りになるのではないかと思います。

 保育に携わる皆様や市におかれましては、今回の事故で私たち家族のかけがえのない大切な娘が亡くなったことを忘れないでほしいです。そして、今後二度と私たちと同じ思いをする人が出ないように、再発防止に取り組んでいただきたいです。

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